📌 この記事の結論
SESとは?仕組みと働き方を解説 SES(System Engineering Service)とは、エンジニアの技術力を時間単位で提供する契約形態のことです。SES企業に所属するエンジニアは、クライアント企業のプロジェクトに常駐して開発業務を行います。 IT業界では広く普及しているビジネスモデルで、IT企業全体の約6〜7割がSES事業を手がけているとも言わ
SESとは?仕組みと働き方を解説
SES(System Engineering Service)とは、エンジニアの技術力を時間単位で提供する契約形態のことです。SES企業に所属するエンジニアは、クライアント企業のプロジェクトに常駐して開発業務を行います。
IT業界では広く普及しているビジネスモデルで、IT企業全体の約6〜7割がSES事業を手がけているとも言われています(当サイト調べ)。IT転職を考える際に避けて通れないのが、このSESという働き方の理解です。
SESの契約上の特徴
SES契約は「準委任契約」に分類され、成果物の納品義務はなく、業務の遂行自体に対して報酬が発生します。法的には以下のような特徴があります。
- 指揮命令権はSES企業側にある(クライアントではない)
- 労働時間に対して報酬が発生する
- 成果物の完成責任は負わない
- 契約期間は3か月〜6か月単位が一般的
自社開発企業とは
自社開発企業とは、自社のサービスやプロダクトを企画・設計・開発・運用まで一貫して行う企業のことです。Webサービス、アプリ、ゲーム、SaaSなど、自社名義で提供するプロダクトを持っているのが特徴です。
エンジニアにとっては「プロダクトの成長に継続的に関われる」「技術選定に裁量がある」といった点が魅力として挙げられることが多く、転職市場での人気が高い傾向にあります。
SESと自社開発の違い|7項目で徹底比較
| 比較項目 | SES | 自社開発 |
|---|---|---|
| 勤務場所 | クライアント先に常駐が多い | 自社オフィスまたはリモート |
| プロジェクトの継続性 | 数か月〜1年単位で現場が変わる | 同一プロダクトに長期関与 |
| 技術選定の自由度 | クライアントの方針に依存 | 自社で決定できることが多い |
| スキルの幅 | 多様な現場で幅広い経験が積める | 特定分野の深い専門性が身につく |
| 人間関係 | 現場ごとにリセットされる | 固定メンバーとの長期関係 |
| 年収(経験3年目の目安・税込) | 約350万〜450万円 | 約400万〜550万円 |
| 評価基準 | 稼働時間ベースになりがち | 成果やプロダクトへの貢献度 |
※ 上記の料金・数値は各公式サイトの情報を参照しています(掲載時点)。最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
※年収は職種・言語・地域によって大きく異なります(当サイト調べ)。
SESのメリットと注意点
SESのメリット
- 未経験や経験が浅い段階でも就職しやすい
- さまざまな業界・技術に触れる機会が得られる
- 合わない現場からの異動が比較的しやすい
- 大手企業のプロジェクトに参画できるチャンスがある
SESの注意点
- 配属先によってはスキルアップにつながらない業務を任されることがある
- 多重下請け構造により、商流が深いと手取りが少なくなる
- 帰属意識が薄くなり、キャリア形成の方向性が定まりにくい
- 自分で現場を選べないケースもある
SES企業と自社開発企業の見分け方チェックリスト
転職活動では、企業がSESなのか自社開発なのかを正確に把握することが重要です。求人票だけでは判断しにくい場合もあるため、以下のチェックポイントを活用してください。
求人票でチェックすべきポイント
- 「クライアント先での業務」「常駐」「プロジェクト配属」といった記載がある → SESの可能性が高い
- 勤務地が「東京23区内の各プロジェクト先」のように不特定 → SESの可能性が高い
- 具体的なプロダクト名やサービス名が記載されている → 自社開発の可能性が高い
- 「自社サービスの企画〜運用」といった一貫した業務範囲の記載 → 自社開発の可能性が高い
企業サイト・口コミでチェックすべきポイント
- 企業サイトに自社プロダクトの紹介ページがあるか
- 技術ブログやエンジニア向けの情報発信があるか
- 「お取引先」「パートナー企業」のリストが多数掲載されている → SESの可能性
- 口コミサイトで「現場ガチャ」「案件による」といった表現が多い → SES企業の傾向
面接で確認すべき質問
- 「入社後の配属先は具体的にどこですか?」
- 「自社プロダクトの開発に携わる割合はどのくらいですか?」
- 「案件の選択権はエンジニア側にありますか?」
- 「商流は何次請けが中心ですか?」
- 「評価制度は稼働時間ベースですか、成果ベースですか?」
受託開発企業という選択肢も
SESと自社開発の中間的な位置づけとして「受託開発企業」があります。クライアントから開発を請け負い、自社内で開発を行うスタイルです。
| 項目 | SES | 受託開発 | 自社開発 |
|---|---|---|---|
| 勤務場所 | クライアント先 | 自社オフィス中心 | 自社オフィス中心 |
| プロジェクト期間 | 数か月単位 | 案件ごと(半年〜1年程度) | 継続的 |
| 納品責任 | なし | あり | なし(社内基準による) |
| 技術の多様性 | 高い | 中程度 | 限定的 |
※ 上記の料金・数値は各公式サイトの情報を参照しています(掲載時点)。最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
受託開発企業は、自社内で腰を据えて開発に取り組みたいが、1つのプロダクトに縛られたくないという方に向いています。
SESから自社開発への転職は可能か
結論として、SESから自社開発企業への転職は十分に可能です。ただし、以下のポイントを意識する必要があります。
転職を成功させるためのポイント
- ポートフォリオを充実させる:個人開発のWebアプリやGitHubでのコード公開が有効
- SES経験をポジティブに伝える:多様な環境での適応力、幅広い技術経験としてアピール
- 技術力を客観的に証明する:技術ブログの執筆、勉強会での登壇、資格取得など
- なぜ自社開発を志望するのかを明確にする:単に「SESが嫌だから」ではなく、プロダクトへの関わり方について語れるようにする
- IT転職に強いエージェントを活用する:非公開求人へのアクセスや面接対策でサポートを受けられる
IT転職で失敗しないための心構え
SESか自社開発かという二択で考えるのではなく、自分のキャリアプランに照らして最適な環境を選ぶことが大切です。
- 短期間で多くの経験を積みたい → SESが向いている場合もある
- 1つのプロダクトを深く理解したい → 自社開発が合う可能性が高い
- 将来的にフリーランスを目指している → SESでの人脈形成がプラスになることもある
- 安定した環境でじっくりスキルを伸ばしたい → 自社開発または受託開発が適している
どの働き方にもメリット・デメリットがあります。重要なのは、自分が何を優先するのかを明確にしたうえで企業選びを行うことです。
SESと自社開発に関するよくある質問
Q. SES企業でもスキルアップはできますか?
配属先の案件次第ですが、スキルアップは可能です。上流工程に携われる案件や、モダンな技術スタックを使うプロジェクトに配属されれば、大きく成長できます。入社前に「どのような案件が多いか」「案件の選択権はあるか」を確認することが重要です。
Q. SESの「多重下請け構造」とは何ですか?
元請け企業から1次請け、2次請け、3次請けと複数の企業を経由してエンジニアが配置される構造のことです。商流が深くなるほど中間マージンが発生し、エンジニアの手取りが減る傾向にあります。面接時に「案件の商流」を確認することで、待遇面のリスクを把握できます。
Q. 未経験からIT業界に入るにはSESしかないですか?
SES以外にも、自社開発企業の未経験採用枠やプログラミングスクール経由の紹介、受託開発企業のジュニアポジションなど、選択肢はあります。ただし、未経験者の受け入れ実績が多いのはSES企業であることは事実です。自分のスキルレベルと目標に合わせて検討しましょう。
Q. 「SESはやめとけ」と言われるのはなぜですか?
すべてのSES企業が悪いわけではありませんが、案件の質や待遇が企業によって大きく異なるため、ネガティブな体験談が目立ちやすい傾向があります。企業選びを慎重に行い、口コミや面接での質問を通じて自分に合った企業を見極めることが大切です。
Q. SES企業の面接で聞くべき質問はありますか?
「エンジニアの案件選択権の有無」「案件の商流(何次請けが多いか)」「待機期間中の給与保証」「自社内での研修制度」「平均的な現場の在籍期間」を質問するとよいでしょう。これらの回答内容で、企業の質をある程度判断できます。
まとめ
SESと自社開発は、IT業界における代表的な2つの働き方です。SESは多様な経験が積めるメリットがある一方で、現場の当たり外れがあるリスクも伴います。自社開発はプロダクトに深く関われる魅力がありますが、採用のハードルは高めです。
大切なのは、どちらが「良い」「悪い」ではなく、自分のキャリア目標と現在のスキルレベルに合った選択をすることです。本記事のチェックリストを活用して、後悔のないIT転職を実現してください。
ITエンジニアの転職サービス
※ 本記事の情報は2026年6月時点の内容です。最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
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